2013/09/22

ナポリタンといんちき

ナポリに来ました。ピザだけではなく、ラーメン次郎のような太麺のパスタが美味いです。暇そうな人々が街中にあふれていて、特に夕方は笑い声が町中に轟いています。ただ電車で話した小学校の先生曰く、マフィアと親が子供に犯罪をやらせていて、治安が全く良くならないとか。

とはいえナポリは近郊のポンペイやアマルフィ、ソレント、カプリ島も含めて魅力的です。再訪して長期滞在したいです。カロリーが高い人が多く、長崎と博多を足して二で割ったぐらいの感じです。
とりわけ印象に残ったのは、ナポリの国立考古学博物館。ポンペイに眠っていたギリシア・ヘレニズムの至宝がごろごろ展示されています。火山灰の底に17世紀も沈んでいたので、保存状態が良すぎて、紀元前後のものとは思えないです。ポンペイよりも行く価値あります。マンマミーアです。
ナポリの総力を結集した壮大なインチキではとさえ思います。

ローマの大学での学会発表も無事終わり、もう一度、ナポリに戻ってマルガリータのピザを片手に、南部を一週間ぐらい旅したいものです。
とはいえローマ大の人にナポリが良かったというと、「南の方に行くのは止めといた方がいい。日本でも南の方はあぶないだろう」とさとされました。「日本の南の出身なんだけど」というと、受けてました。




2013/09/16

倒れそうな斜塔

ゲーテの「イタリア紀行」を片手に、ボローニャに来ました。井上ひさしが愛した町でもあります。
ゲーテは「斜塔はいやな眺めであるが、しかしわざとこういうものを建てたのに相違ない」と書いていますが、彼も何やかやでこの塔に登っています。
エレベーターなどあるはずもなく、上に行くにつれて木造の階段の傾きが増すので、実にスリリングでした。
入場料も2ユーロ。
各国の人たちがびびりながら登っている中、英語の発音から、おそらくアメリカ人と思われる太った中年夫婦が、どかどかと笑いながら階段を走り抜けて行くので、階段が崩れ落ちて皆で死ぬのではないか、と顰蹙を買っていました。
アメリカンなノリでイタリアの歴史建造物に昇るのは、ただでさえ壊れそうなものが多いので、止めてほしいものですが、アメリカ人のふざけた感じは面白いので、悪い気もしません。