2023/02/20

問題複合体を対象とするデジタルアース共同利用・共同研究拠点(IDEAS) 2022年度成果報告会

「問題複合体を対象とするデジタルアース共同利用・共同研究拠点(IDEAS) 2022年度成果報告会」で発表を行いました。慶應義塾大学の助教時代から続けている英字ニュースの解析と分析について、学際系(理工系・情報系中心)の研究発表会です。今年度は「新型コロナウイルスに関する英字メディア報道の比較分析と地理空間上の分布に関する研究」という研究課題でした。

 英字ニュースの解析については慶應の助教時代はMeCabを使って形態素解析を行い、ベクトル空間モデルで類似度を算出し、クラスター解析を行っていましたが、今は学生を研究補助員として雇用して、新聞データベースを利用してニュースを複合語で絞り込み、メタデータを作成した上で、解析、分析を行っています。(先々はPythonでMeCabかJanomeを使える学生をアルバイトで雇いたいのですが。。)

 異なる国の英字ニュースを読み比べるのは普通に面白く、分析結果への関心も高いと感じています。初年度のゼミ生から、全国紙の記者職の内定が出ましたが、特定のテーマについてグローバルな視野の下で考える素養は、需要があるのだと思います。航空会社の内定も(人員削減の中で)よく出たと思います。

 今年も全体に各大学の先生方の発表のレベルが高く(データのとり方や研究の展開の仕方など参考になるものが多く)、委員の先生方からも高評価で良かったです。元総合政策学部の福井弘道先生をはじめ、慶應三田の助教時代からお世話になってきた先生方との暖かい繋がりに、心より感謝申し上げます。

 常勤の大学教員として17年目が終わろうとしていますが、この時期になると三田のグローバルセキュリティ研究所とSFCのゼータ館、共同通信に研究室があった頃(1~4年目)のことを懐かしく思い出します。若手研究者の立場で色々な経験を積ませて頂いたことが、現在の研究活動に生きていると感じています。グローバルセキュリティ研究所はその後、グローバルリサーチインスティチュートになり、慶應のスーパーグローバル大学創成支援事業の拠点となりました。共同利用・共同研究拠点も含めて大学の垣根を越えたプロジェクトを通して、若い学際・国際系の研究者が育ってほしいものです。

http://gis.chubu.ac.jp/