2022/03/26

問題複合体を対象とするデジタルアース共同利用・共同研究拠点(IDEAS) 2021年度成果報告会

 3月に「問題複合体を対象とするデジタルアース共同利用・共同研究拠点(IDEAS) 2021年度成果報告会」で発表を行いました。慶應義塾大学の助教時代から続けている英字ニュースの解析と分析について、学際系(理工系中心)の研究発表会です。今年度は「新型コロナウイルスが引き起こした社会問題に関する報道内容と地理空間上の分布に関する研究」という研究課題でした。自然言語解析とメタデータの抽出方法を年々アップグレードしていますが、今年は良い解析・分析の結果だったと思います。

 全体に各大学の先生方の発表のレベルが高く(データのとり方や研究の展開の仕方など参考になるものが多く)、オンライン開催でしたが、委員の先生方からも高評価で良い会でした。元総合政策学部の福井弘道先生をはじめ、三田の助教時代からお世話になってきた先生方との暖かい繋がりに、心より感謝申し上げます。常勤の大学教員として16年目が終わろうとしていますが、三田のグローバルセキュリティ研究所とSFCのゼータ館、共同通信に研究室があった頃(1~4年目)のことを懐かしく思い出しました。

 00年代後半は、グローバル化、ビッグデータの活用、学際研究がこれからという熱気に満ちた時代で、福井先生の声がけでGoogleやEC(European Commission)の研究者とシンポジウムや共同研究をやったり、賛否はありましたが、竹中先生が政界から戻られて所長になり、官庁・メディア・IT企業との人材の行き来が活性化するなど、研究の現場に活気がありました。国家基幹技術関連では、駒場の生産技術研究所や柏の葉の空間情報研究センターの方々とご一緒し、毎年の慶應の研究発表は六本木ヒルズか丸ビルという、いい時代でした。助教の立場で色々な経験を積ませて頂いたことが、現在の研究活動に生きていると感じています。グローバルセキュリティ研究所はその後、グローバルリサーチインスティチュートになり、慶應のスーパーグローバル大学創成支援事業の拠点となりました。

 将来的に他の共同利用・共同研究拠点との連携が深まるということですので、そちらも楽しみにしています。教育の場でも、大学院での研究指導を中心に徐々に英字メディアのデータ収集・解析と、内容分析の方法論を応用した内容を取り入れていきます。

http://gis.chubu.ac.jp/

https://www.chubu.ac.jp/news2/detail-4964.html

https://www.chubu.ac.jp/news2/images/4964_attach.pdf