2022/05/24

「現代ブンガク風土記」連載を終えて

 西日本新聞朝刊(2022年5月24日)に「「現代ブンガク風土記」連載を終えて」という原稿を寄稿しました。書籍版のあとがきで「限られた場所に根を張って暮らし、限られた人間と過ごす時間に意味を見出す人間は、有限な時空間を生きる、不完全な存在者である」と述べましたが、平等に人間が不完全であることが、日々の生活に彩りを与え、情感の豊かさや、十人十色の個性を形作り、文化の多様性を生み出しているのだと思います。書籍版『現代文学風土記』をどうぞよろしくお願いいたします。

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文芸誌の依頼で、20世紀を代表する女性哲学者の本を読んでいるのですが、久しぶりに読むと面白いです。人生もドラマティックです。ドゥルーズやデリダは英語で読んだ方が分かりやすいですが、欧州の書き手のものは結局、日本語で読むので概念系が完全に日本語ベースで記憶してしまいます。