新型コロナ禍明けで、アメリカのカレッジフットボールが盛り上がっています。メディア・イベントとしては、2月のスーパーボウルがアメリカの歴代視聴率で成功を収めていますが、地域を巻き込んだスポーツ・イベントとしては、11月~12月のアメリカの大学のフットボールが面白いと思います。毎週、YouTubeで主要校のダイジェストを追っていますが、それぞれの大学町やファンの雰囲気に味わいがあります。
2023 ESPN COLLEGE FOOTBALL ANTHEM: Something Real by Post Malone
2022 ESPN COLLEGE FOOTBALL ANTHEM: The Emperor by Yungblud
新型コロナ禍でチームを再建し、2年連続で全米チャンピオンになったジョージア大学が今年も強いですが、ミシガン大学とオハイオ州立大学の全勝対決や、ジョージア大学とアラバマ大学の新旧チャンピオン対決が残っていて、楽しみです。ドラフト候補では、ミシガン大学のQBのJ.J. McCarthyが順調そうですが、トランスファー(転校)で6年生ながらスターQBになったフロリダ州立大学のJordan Travisの左足の怪我は、町全体が沈むような悲報でした。49ersのBrock Purdyもアイオワ州立大学から7順262位の最下位指名でリーグを代表するQBになったので、地方のマイナーな大学にも才能が埋もれていると思います。
Cinematic Football Highlights - Game 10 vs. Penn State
昨年引退したTom Bradyは7番手のQBとしてミシガン大学に入り、ドラフトは6巡199位。ブレディの才能を見出したPatriotsのQBコーチが偉かったと思います。スーパーボウルに10回も出て7回勝つとは。
日本人選手では、アマチュア相撲の横綱だった花田秀虎さんが、日体大からコロラド州立大に移籍して、ディフェンスのラインマンとして注目されています。APなどのメディアも「相撲の元世界チャンピオン」という肩書で紹介。これまではWRやRBなどスピードのある日本人選手がNFLに挑戦するケースが多かったですが、この競技はアサイメントが複雑で、事前に学習したプレーコールも直前で変更されるため、英語が大きな壁になっていました。ただDTやNTは相撲に近く、英語はあまり必要ないので、ドラフトされる可能性は高いと思います。数か月の競技経験で、CFLのコンバインに出て、準プロ選手を圧倒して、名門のオハイオ州立大からも声が掛かってたのがすごい。栗原嵩さんがサポートして新しいトレーニングを取り入れているようで、数年後のNFLドラフトが楽しみです。
Japanese sumo champion chases American football dream
How Japan's sumo wrestling world champion ended up in Fort Collins playing football
NCAAの2021年の改革で、大学生もスポーツで数億円を稼げる時代になりました。NCAAのNIL Valuations & Rankingsもたまに見てますが、フットボールが不調のLSUのチアリーダーが、インフルエンサーとして強豪校のQBよりも稼げるのが、ネットの時代らしくて面白いです。
個人的には短期留学でオレゴン州に滞在した経緯から、PAC12のオレゴン州立大やオレゴン大が上位に入っているのが嬉しいです。NFLも含めて地方色が強く、選手と組織の双方で異なる個性が生かされ、ダイバーシティが総体として感じられるのが、フットボールの魅力だと思います。
College GameDay Opening: 'Comin’ to Your City' with Darius Rucker, Lainey Wilson, The Cadillac Three
それと「hangover」などハリウッド映画でもお馴染みの元医者のコメディアン、Ken Jeong@デューク大学の解説が面白かったので、毎年観たいです。そういえば、福田和也先生も「hangover」シリーズのKen Jeongがお気に入りでした。
The best of Ken Jeong on College GameDay at Duke University