毎日新聞の西部版(2025年4月18日)に先月、小倉の丸善で行った講演の取材記事を掲載頂きました。表題は「小倉で育んだ素養 清張を語る」です。小倉城を借景にした講演では、小倉・九州を舞台にした清張作品の描写や、下関・小倉時代の祖母を通した父との関係などについてお話ししました。『点と線』の直筆原稿の新しい発見についても少しふれましたが、後日、西日本新聞の連載などで詳しく書きます。定員を超えるご応募を頂き、サイン会では20人ぐらいの方々に『松本清張はよみがえる』をご購入いただき、良い機会でした。
https://mainichi.jp/articles/20250418/ddl/k40/040/282000c
あと『松本清張研究 第二十六号』に「松本清張と文藝春秋と週刊文春 ――『十万分の 一の偶然』と『彩り河』を中心として」という原稿を寄稿しました。『松本清張研究』は研究者、批評家、ジャーナリスト、編集者の原稿が目次を共にする研究誌で、過去の特集テーマも魅力的です。私は週刊誌連載の清張作品の中から、「週刊文春」掲載の晩年の2作(『十万分の 一の偶然』と『彩り河』)について、論じています。私の師匠・福田和也も過去に2度、コラムと対談で目次に登場しており、感慨深いです。表紙に名前を出して頂き、ありがとうございます。 それと西日本新聞朝刊(2025年4月19日)に宇野常寛さんの『庭の話』の書評を寄稿しました。表題は「多様で開かれた場を築く」です。いい本で、3000円を超える批評書で1万部超えは、メディアを運営してきた経験が生かされた、立派なものだと思います。宇野さんとのPLANETSでの対談「なぜ「アーキテクチャ」も「コモンズ(の共同体による自治)」も「解」にならないのか? 酒井信 × 宇野常寛(連続対談『庭の話の話)」も良かったです。