「新潮45」の6月号に「世界が目撃したフクシマ」という原稿を書きました。東日本大震災に関する国際メディア報道の「裏を読む」原稿です。欧米だけではなく、中東やアフリカのメディアの報道内容も踏まえています。
http://www.shinchosha.co.jp/shincho45/backnumber/20110518/
海外メディアの「日本人礼賛報道」や「とんでも報道」は日本のメディアで多く報道されてきましたが、このような報道は「原発事故を取り巻く世界情勢」を反映していません。海外のメディア報道の「鋭い視線」を通して、はじめて意識出来る「将来の日本の理想的な姿」があると思います。
なぜこういうジャーナリスティックな原稿を書いたかといいますと、私は以前、慶應義塾大学グローバルセキュリティ研究所(福井プロジェクト)で、自然災害や人的災害について、各国メディアの論調の違いをデータ解析し、分析するというプロジェクトに関わっていました。この原稿はその時の方法論を生かしたもので、現状の世界認識には、利害関係の異なる国のメディアの比較が不可欠だと考えています。
現状の原発報道に物足りなさを感じている方は、ぜひご一読頂ければと思います。
これで論壇誌に書くのは、「諸君!」、「論座」、「VOICE」、「文藝春秋」、「新潮45」、と5誌目になります。雑誌を取り巻く状況が厳しい中、声をかけて頂いた編集者に感謝です。
書籍を取り巻く状況も厳しいようなので、当面は眼前の仕事をこなしながら、単行本を出せる機会を窺っていきたいと思います。「情報社会」関連、「戦後日本」関連の原稿はたまっていますので、ご関心のある方は、ご一報を頂ければ幸いです。