西日本新聞の連載「現代ブンガク風土記」の第13回(2018年6月24日)は、「ロストジェネレーション」問題について、朝日新聞の連載小説を通して描いた、桐野夏生の『メタボラ』について論じています。表題は「内在する『外国』若者の『戦争』」です。
現在、International Association For Media And Communication Research(国際メディア・コミュニケーション学会)の発表でオレゴン大学に滞在していますが、「現代ブンガク風土記」は平常運転で続きます。
桐野夏生は現代社会の「しわ寄せ」が来ている地方を舞台に、嫉妬や怨嗟や怠慢など、喜怒哀楽に還元されない感情を捉える作品を多く描いています。この作品は、偽装請負や研修生の労働現場など、沖縄や新潟を舞台に、「外国」のような労働環境で働く若者のたちの姿を、かつて戦争を経験した老人たちの姿と重ね合わせながら、描いた青春小説です。
失われた10年、20年、30年とも言われる時代の「しわ寄せ」が来た場所を生きてきた若者のたちと外国人たちの現実感は、どのようなものだったのか。日本の内部に存在する「外国」を通して深く考えさせられる、直木賞作家の代表作です。
現在、International Association For Media And Communication Research(国際メディア・コミュニケーション学会)の発表でオレゴン大学に滞在していますが、「現代ブンガク風土記」は平常運転で続きます。
桐野夏生は現代社会の「しわ寄せ」が来ている地方を舞台に、嫉妬や怨嗟や怠慢など、喜怒哀楽に還元されない感情を捉える作品を多く描いています。この作品は、偽装請負や研修生の労働現場など、沖縄や新潟を舞台に、「外国」のような労働環境で働く若者のたちの姿を、かつて戦争を経験した老人たちの姿と重ね合わせながら、描いた青春小説です。
失われた10年、20年、30年とも言われる時代の「しわ寄せ」が来た場所を生きてきた若者のたちと外国人たちの現実感は、どのようなものだったのか。日本の内部に存在する「外国」を通して深く考えさせられる、直木賞作家の代表作です。