西日本新聞の連載「現代ブンガク風土記」の第39回(2018年12月23日)は、村上龍の長編3作目『コインロッカー・ベイビーズ』について論じています。表題は「炭鉱と渋谷 暗黒的な未来」です。写真は長崎の池島炭鉱で私が撮影したものです。
村上龍はその代表作を20代から30代に記した早熟の作家として知られています。横田基地近くでの奔放な性体験と薬物に浸った経験を基にして「限りなく透明に近いブルー」を記し、二四歳で群像新人賞と芥川賞を受賞。360万部を売り上げています。
ただこのような作家としての飛躍は、1980年に発表された長編3作目の『コインロッカーベイビーズ』の成功なしにはあり得なかったと思います。この作品の魅力は、荒削りでダイナミックなストーリーと、地方の生活者の視点から捉えた細やかな日常の描写の双方にあると思います。岡崎京子の『PINK』など、この作品が日本のサブカルチャーに与えた影響は大きく、若き村上龍の、大胆で才気に満ちた代表作だと思います。
今年は西日本新聞の日曜日の文化欄に「現代ブンガク風土記」を連載し、12月23日の39作品目で、年内の連載は最後です。新年の連載は1月6日より再開します!
2019年2月末には『メディア・リテラシーを高めるための文章演習』を刊行予定です!
村上龍はその代表作を20代から30代に記した早熟の作家として知られています。横田基地近くでの奔放な性体験と薬物に浸った経験を基にして「限りなく透明に近いブルー」を記し、二四歳で群像新人賞と芥川賞を受賞。360万部を売り上げています。
ただこのような作家としての飛躍は、1980年に発表された長編3作目の『コインロッカーベイビーズ』の成功なしにはあり得なかったと思います。この作品の魅力は、荒削りでダイナミックなストーリーと、地方の生活者の視点から捉えた細やかな日常の描写の双方にあると思います。岡崎京子の『PINK』など、この作品が日本のサブカルチャーに与えた影響は大きく、若き村上龍の、大胆で才気に満ちた代表作だと思います。
今年は西日本新聞の日曜日の文化欄に「現代ブンガク風土記」を連載し、12月23日の39作品目で、年内の連載は最後です。新年の連載は1月6日より再開します!
2019年2月末には『メディア・リテラシーを高めるための文章演習』を刊行予定です!