2023/05/10

「没後30年 松本清張はよみがえる」第48回「疑惑」

 西日本新聞の連載「松本清張はよみがえる」第48回(2023年5月10日)は、松本清張、晩年の名短編「疑惑」について論じています。担当デスクが付けた表題は「先入観に基づく冤罪 世論あおる報道批判」です。毎回、9×9文字で担当デスクに上手いタイトルを付けて頂いています。昭和33年に盛岡で起きた一家惨殺事件の再捜査に挑む刑事・吉敷竹史の姿を描いた島田荘司の『涙流れるままに』とのmatch-upです。

「疑惑」は1982年に「オール読物」誌上で発表され、同年に桃井かおり主演の映画版も公開されて、人気を博しました。鬼塚球磨子の国選弁護人は、原作では男性でしたが、映画版では女性へと変更され、「鬼畜」などの清張作品で名を高めてきた岩下志麻が演じています。

 本作は映画版(霧プロダクションの第二作)の質の高さも含めて、松本清張の短編の代表作の一つと言えます。原作を踏み込んで解釈した野村芳太郎の演出と、桃井かおりのアドリブについては書籍版で触れます。「張込み」や「ゼロの焦点」などの初期の名作からはじまった清張映画の一つの到達点と言えます。

あの頃映画 the BEST 松竹ブルーレイ・コレクション『疑惑』

https://www.youtube.com/watch?v=au_2_Y3M5ZQ

 本連載も残すところあと2回です。次回も次々回もミステリとは異なる系譜の「代表作」について論じ、連載を終えます。連載中は膝の手術もあり、今月も再手術がありますが、連載50回を書き切ることができて良かったです。

 5月28日(日)に福岡市の天神スカイホールで「没後30年 松本清張はよみがえる」に関連したイベントを開催します。

 13時スタートで、参加料千円。希望者は〒810-8721(住所不要)西日本新聞くらし文化部へ、はがきか、西日本新聞に掲載のQRコードから住所、氏名、参加人数、電話番号、好きな松本清張作品とその理由を書いて申し込んでくださいとのことです。5月15日締め切り(消印有効)とのことです。 
 松本清張の長編・短編・原作映画・ドラマの私的なベスト5について紹介しつつ、「清張山脈」の奥の深さを楽しく振り返る会になればと考えています。


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 今年40歳になるAaron Rodgersが、一年あたり70億円~80億円の4年の大型契約でGreen Bay PackersからNew York Jetsに移籍して注目を集めています。「リーグ全体を活性化する移籍」として、米メディアで高評価。JetsのGMとHCコンビと、オーナーのWoody Johnson(Johnson & Johnson一家、外交官)が、GBで燻っていたRodgersに、良い機会をセッティングしました。スケジュールも調整が入り、18試合中Monday Night Footballが2試合、Sunday Nightが2試合、Amazon PrimeのThursday Nightが1試合、Black Fridayが1試合というプライムタイム待遇。
 Aaron Rodgersのキャリアで印象に残るのは、下のTop 10 momentsでも#2に挙がっている「The Hail Mary King」で、試合最後のHail Mary(お祈りパス)の成功率の高さです。デザインされたプレーが崩れたあとの判断が上手く、ドラマチックな逆転試合が多いです。
 College Footballの文脈だと、Rodgersは、名門ながら低迷しているUniversity of CaliforniaのBerkeley出身で最も有名な選手と言えます。ライバルのUCLAとUSCが2024年からPac-12からBig-10にconferenceを変更するため、UCBもBig-10に移った方が良さそうですが、そうなるとStanfordやOregonもという話になりそうです。NCAAの制度改革で、大学生の数億円プレイヤーが普通に出ている状況なので、大学間の勝ち負けが極端化しそう(人気リーグの人気チームはチケットとグッズで稼ぎ、不人気リーグのチームは大学ごと停滞しそう。。)。
 下がアメリカのスタジアムの収容人数ランキングですが、上位はほとんど中西部と南部の大学で、日本の感覚からすると、大学が10万人規模のスタジアムを持っているのがすごいと思います。
 トップチームは観客が集まるため、HCは年に8億円ぐらいもらって、Alabama大やGeorgia大のように、どんどんいい選手を集めています。個人的には、ラストベルトのBig-10 conferenceが伝統校が多くて好みで、近年はMichigan大を応援しています。