2023/02/01

「没後30年 松本清張はよみがえる」第31回『影の車』

  西日本新聞の連載「松本清張はよみがえる」第29回(2023年2月1日)は、「万葉翡翠」や「潜在光景」などの短編を収録した松本清張の代表作の一つ『影の車』について論じています。担当デスクが付けた表題は「時代の変化に戸惑い 「人間の業」強く肯定」です。毎回、9×9文字で担当デスクに上手いタイトルを付けて頂いています。『ラブレス』などで、北海道の開拓地を生きる人々が、戦前・戦後の時代に経験してきた生活や価値観の変化を描いた桜木志乃さんとのmatch-upです。

 松本清張は戦争を挟んで変化した人々の「生活に根差した心情」を描くのが上手い作家です。食うや食わずの時代を生き延びた自身の経験を踏まえ、真犯人を含む登場人物たちが経験してきた人生の大きな変化を、背後から抱擁するように肯定してみせます。

 本作の代表作といえる「万葉翡翠」は、万葉集の歌「渟名河(ぬなかは)の 底なる玉 求めて 得まし玉かも 拾ひて 得まし玉かも 惜(あたら)しき君が 老ゆらく惜しも」をめぐる、大学の考古学研究室を舞台にしたミステリです。長らく日本で産出しないと考えられてきた翡翠が、1935年に糸魚川で「再発見」され、考古学上の大発見となったことを、学生の失踪事件と絡めて、巧みに小説の題材としています。「万葉考古学」を好んだ松本清張らしい切り口で、フォッサマグナによって生み出された翡翠が、縄文時代から奈良時代までこの地域で産出されてきた「壮大な史実」がひも解かれていきます。

https://www.nishinippon.co.jp/item/n/1047975/

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 Super BowlはMahomes君のKansas CityとHurts君のPhiladelphiaの好カードとなり、楽しみです。骨折のリハビリ中ということもあり、片足を引き摺りながらchampionshipを勝ち上がったMahomes君を応援しています。お父さんが横浜ベイスターズのピッチャーだったので、日本に滞在していた点でも親近感が持てます。父親譲りのサイドスローやアンダースローなど多彩な投球が面白いです。一年で60億円近い年俸で、KCの街の魅力を高めたリーグを代表する選手です。

Next Gen Stats: Patrick Mahomes' 10 Most Improbable Completions Going into Super Bowl LVII(*パスの成功確率はAmazonのAWSが機械学習で計算した予測モデルの数値)

 バルバドス出身のRihannaのハーフタイムショーにも期待しています。女性の単独では、トランプ当選直後に「分断」と「融和」を表現した2017年のLady Gaga(*LGBTQのBであることをカムアウトしているので厳密には女性ではない)@Houston以来。2年前のShakira & J. Loが攻めた演出で高視聴率だったこともあり、Katy Perryの時みたく3DCGで生中継するような新しいテクノロジーを使った演出に期待しています。マイノリティの立場から社会問題に関してどのような表現をするのかという点にも注目しています(Lady GagaやKendrick Lamerのように、スーパーボウルのハーフタイムショーでは、音楽を通して社会問題と対峙するミュージシャンが多いです)。
 個人的に女性ミュージシャン単独のハーフタイムショーで評価が高いのは、2013年のBeyonce@New Orleansです。ハリケーンからの復興イベントでしたが、後半に停電したのはBeyonceが電気使い過ぎたせいと噂されたものです。

Beyoncé - Super Bowl